釣った魚はおいしく食べよう



墨かウ○コか
写真上がマダコで、釣期は主に夏。これは1キロ弱といったところ。
下がイイダコで、釣期は秋。

ヒレやうろこのある『魚類』はだいたいどれも同じようなさばき方ですが、マダコやイイダコといった『タコ』のたぐいも同じような処理の仕方をします。
まずは頭を裏返して内臓やエラを取り出します。そのとき墨袋を潰しちゃうとこんな悲惨な状態になってしまい…。

釣ってきた獲物は全部おれがさばいて料理するのに、「手伝わしてよ」と珍しくかみさんが申し出てきたのでやってもらったんですがねえ、
「もうーやだー!!毎日爪とかきれいにお手入れしてるのに、ま、真っ黒じゃない!」
こんな話聞いてない!とばかりに半泣きでした。

墨で真っ黒になってしまうのはイカ類も同じで、これを回避したければ一度冷凍してしまうとこんなダダ漏れにはなりません。
墨が流れるのは新鮮な証拠なのです。

もう二度とイイダコには触らないでしょう、うちの妻は。
つか奥様、元獣医で犬猫のウンコほじりとかやってたんだからね、そっちの方がよっぽど嫌じゃないの、フツー。


タコとったどー!!
泣きながら頭の中を掃除したら次は表面のヌル取りです。
水洗いしたタコに粗塩をひとつかみバサッと入れて、グニグニしっかりもんでいきます。
ある程度やったらよく水で流しましょう。
イイダコなら1度で大丈夫なんですが、大きいマダコになると2,3度やんないとヌルは完全には取れません。
ほんとにしっかりもまないとダメなんですが、あまり長くやりすぎても塩辛くなってしまうからムズカシイ。
コツは、しっかりもんだらしっかり水で洗う、ことかな。

『タコとったどー!!』
テレビでよゐこの濱口がタコをモリで突いてどうのこうの、ってやってるけど、あれはおもしろいよなー。
なんでなんだろ、タコを釣るとわしづかみにして雄叫びを上げたくなるのはおれも同じなんだもん。
タコは海底の『宝箱』なんだな、きっと。
金銀財宝ざっくざくで、もうウハウハ気分になるからなんだな。
…でもこのヨロコビは、釣った人しか分かんないんだろーなー。


タコをゆでる・その1
体のヌルが取れたら、生で食べる以外はゆでてしまいます。
たっぷりのお湯に足の方からそおーっと入れると、足がクルクル丸まっていきます。
このときお湯の沸騰が一時止まりかけるんだけど、タコ全身を入れてもすぐ再沸騰するくらいたくさんのお湯の量でないとNG。

そうそう、ゆでる前にすることで、「重い棒や大根で足の1本1本をしっかり叩くように」なんて料理本に書いてあったぞ。
1キロ以上あるやつならやった方が効果的なんすわ、これが。
おれはタイの石臼(クロック)とセットの杵(サーク)でゴンゴンぶっ叩いたことがあって、確かに軟らかくなった、なった。

ちなみに1キロ以下の小さなやつや、手のひらサイズのイイダコはそんなことしなくていいです。



タコをゆでる・その2
ゆで時間は1分〜3分。
早ければ中がレア状、長ければしっかりと。
生でも食べられる鮮度なので、ゆでるのはサッとでいいのです。
逆に長すぎると身が堅くなってしまって、これまたNG。
ざるに出したらそのまま風に当てて粗熱を取ります。間違えても水をかけたりしないように。
冷ましたら足や頭などを切り分けて、いろいろな料理に使えるというわけです。


活きダコの薄造り
釣りたては生でいただくと、これがウマイのなんのって。
左の透き通ったやつがそれ。
塩もみした足の吸盤をペタリとまな板にくっ付けて、大根のカツラむきの要領で表面の皮だけむいちゃいます。
中の白い棒状の身を薄ーくそぎ切ると『活きダコの薄造り』。
それをさらにサッと湯がいて、氷水で冷やしたのが『活きダコの湯ぶり』。
余った吸盤なども同様に、サッと湯がいて半レア状態でいただきます。

『活きダコの薄造り』なんて、ほんと釣ったやつでしか味わえないよー。
ただの「磯の香り」なんてもんじゃない、淡くて上品な甘みがふわーっと口いっぱいに広がって、思わず後ろに倒れちゃいます。

あ、でもね、タコばっかじゃやっぱ口飽きしちゃうんだよね。
魚っぽいのも食べたくなるんですわ。
へへへ、マグロの赤身もうまいよね。
ヨーカドーで購入、580円ナリー。


地ダコは高級品なんですよ
雑然。
もうね、別に金とってお客に出すわけじゃないんだから、盛り付けなんかいいんです。
つか、おれは盛り付けのセンスがまるで無いんですわ。
タコの刺身(ゆでてある)なんて、切るところからめちゃめちゃだもんね。

いやいや、とにかく口に入れてみてくださいよ。
盛り付けなんかより旨みの方に気持ちがいっちゃって、どーでもよくなるから。
スーパーで売ってるアフリカのタコ?
はは、もう比べ物になんないから。

そのアフリカのタコ、日本の水産会社が現地漁民に乱獲させたせいで最近は資源が枯渇してしまったそう。
回転寿司なんかじゃ乾いて寂しく回ってたあれですよ。
んなわけで、地物のタコの値段もつられて高騰し、この東京湾のも高級品。
築地とか漁港近くの魚屋じゃないと手に入らないとか。


ギネスは高いからアサヒの黒生で
アフリカのタコのこと書いてて思ったんですが、子供のころ正月に食ってたタコって一体どこ産のものだったんだろ。
吸盤もやたらと大きかったし、身もやけにプルプルしてたからおそらく北海ダコと言われる『ミズダコ』なんだろな。
自分で釣った江戸前のタコを知るまで、おれのタコ像はあのミズダコだった。

東京湾のタコ、ほんとマジで違うから!
旨みも食感も全く別物。
びっくりしちゃうよ。

さて。
タコは足が8本もあるので、1キロくらいのを釣るとタコ料理食べ放題です。
これは唐揚げ。
ね、どーせ「ビールのつまみでうまいんだこれが」とか言うだけじゃないの。
へい。その通りで。
アサヒの黒生が合いました。


年末にリベンジ行くよ!!
したら、これがタコ飯です。
ダシと小さめのタコの足、今回はマイタケも一緒に炊いてみました。
マイタケのアク?のせいでメシの色が少し黒っぽくなってしまったけど、こっちの方がよりおいしかったです。
うーん、贅沢ですなー。

タコ釣り船に乗ってて、頭の大きさが鶏卵ほどの小さいマダコを釣ると
『あー、これはタコ飯だー』
と言い、逆にソフトボール大の頭で3キロほどもある巨ダコは
『うおー!!こいつはいいねー!タコシャブだねー』
なんて船長が言ったりします。
そう、タコ飯には足が細くて軟らかい小ダコの方がピッタリなんですねー。

タコシャブなんかできるほどデカイのなんて、おれは釣ったことねーよー。
『おせち用のタコを!』と、年末に吉久のタコ釣り船が一時復活するから、寒い中一発リベンジに行くかー!


鬼平も好きだった、らしい
今までの料理は実はマダコで、これがイイダコ料理です。
甘辛く煮付けたサトイモに、最後イイダコを入れて5分くらい火を通したら出来上がり。

サトイモをパクッ、イイダコをガブリ。
『う〜ん、んま〜い』
日本人なら、これがうまいのはすでに承知のはずですねー。

軍鶏鍋屋『五鉄』で「この、里芋と飯蛸の煮しめが実にうまいのだ」と言って酒を飲んでいたのが、鬼平犯科帳の長谷川平蔵。
ほんとにそんな昔からあったのか知りませんが、これこそニッポンの味じゃあありませんか。


イイダコのホーリーバジル…炒め!!
ふぅー、やっと作りましたよ、タイ料理!!
ジャジャーン!!
『イイダコのホーリーバジル炒め』
ピーマンとニンジンに隠れてホーリーバジルの葉っぱが見えませんか?

えーと、おれには…見えないなあ、一体どこ?
だって、あれホーリーバジルじゃなくて『大葉』だもん。
…!?

ははは、葛飾区にゃホーリーバジルなんて気の利いたもんあるわけねーっつうの。
わざわざ新宿くんだりまで買いに行くのも面倒だし、そんなときは10枚60円くらいの大葉で代用さ。
もちろん大葉だけだと物足りないので、以前買っといた瓶詰めの『ホーリーバジル炒めの素』(タイ製)を大量にぶち込んで、と。
この『ホーリー…の素』が冷蔵庫で数ヶ月の保存が効いて、とても便利なんだよねー。

で、これは大当たり!!
口に放り込むと、いきなりにんにくと唐辛子がガツーンとくるんだけど、イイダコの甘さがその鋭いパンチをうまくかわすといったかんじで、もう止まりません。